2025.12.12/本・映画
バカの壁と鳥戯

この数ヶ月の気功教室で五禽戯を練習してきましたが、明日の気功教室は最後の鳥戯を練習します。
伝統華佗五禽戯13式の鳥戯は、肺経•大腸経と関わりが深い“金”の型。どちらも腕に流れる経絡なので、手先から肩までを柔らかく動かすのが特徴。
他の動物は2つだけど、鳥だけは3つの型があるのは、それだけ肩まわりを緩める必要があるからでしょうね。
鳥の軽捷を表現できるように、軽やかに気持ちよく練習したい。

養老孟司さんの「バカの壁」を20年ぶりくらいに再読。
第一章の「自分が知りたくないことについては自主的に情報を遮断してしまっている」というバカの壁の概念に衝撃を受けた覚えがある。自分がどれほど強固な壁に囲まれていたか、ということに一瞬で気づかされた。
以前この本を読んで「君子豹変」の正しい意味を知った。間違って「立派だと思ってたのに、態度が変わってしまった」みたいな意味に捉えてたけど、本来は「立派な人物は誤りに気づいたら、豹の毛皮の模様が変わるように素早く、鮮やかに自分を改める」という意味。今は密かな座右の銘。
最初に読んだ時は、もう鍼灸マッサージの専門学校に入っていたので、この文武両道の解釈は座学と実技にそのまま当てはまると思った。
「文と武という別のものが並列していて、両方に習熟すべし、ということではない。両方がグルグル回らなくては意味が無い、学んだことと行動とが互いに影響しあわなくてはいけない」
知的活動の頂点にいるような人が身体性の重要性を説いていたのも印象的だった。
「こんな穴蔵みたいな教室で、俺みたいな爺いの考えを聞いているんじゃない。さっさと外へ行って、体を使って働け」



